|
高知県と高知大学は、海洋深層水を活用し、植物プランクトンから抗がん性物質などを生産する研究に本格着手する
赤潮の原因生物である渦鞭毛藻と呼ばれるプランクトンを活用
室戸市の県海洋深層水研究所で大量培養施設の運用が始まった
渦鞭毛藻は赤潮を構成する代表的なプランクトンだが
体内に動物のがん細胞を攻撃する細胞を活性化する成分が見つかっているという
ただ、プランクトンの大量培養には、塩分濃度が安定し、他のプランクトンが少ない清浄な海水が大量に必要なため
研究開発はほとんど進んでいなかったという
教授らはこれらの条件を満たす室戸海洋深層水に着目し、県と2009年度から共同開発を開始
昨年度、同大の「イノベーティブマリンテクノロジー研究者育成事業」が文部科学省の事業採択を受け
同研究所内に大量培養設備を整備していた
同研究所近くの実験施設で水量1㌧の培養槽を運用していたが
同研究所内に4㌧分の培養槽を設置し、計5㌧分の設備とした
医薬品素材を研究開発する培養槽としては世界最大規模といい、有用成分を月20~50mg生産することが可能
分析や動物実験が飛躍的に進むことが期待できるという
既に複数の製薬会社が関心を示しており、世界で勝負できる施設ができた
科学物は医薬品や化粧品、バイオエネルギーにも利用が考えられ
高知県に新たな産業を生み出す研究にしたいとしている
>高知新聞より抜粋
|
|